自由になるために。
サッカー指導者としての僕は
「 エリア伊都 」の中学生チーム
ジュニアユースの監督という立場なのですが
平日はほぼ毎日、小学生の練習も担当しています。
プラス、幼稚園児たちの練習も週2回ほど。
今週の小学生練習は5・6年生の担当に。
その中で、ちょっと興味深い現象が起きました。
タッチ制限を加えたゲーム形式をしたとき
普段であれば自信をもって
決断しながらプレーのできる6年生の数人が
明らかに不安な表情を浮かべ
戸惑いながらプレーをしていたのです。
そして逆に
普段であればそういう選手たちの圧力に
消されてしまいがちな選手たちの方は
戸惑うことなくプレーができていて
ゲームでの選手同士の力関係が
見事に逆転していました。
「 いつプレーが始まっているのか 」
戸惑っていた選手たちは
走るスピードと接触の強さのフィジカル面と
キープ力と突破力に自信を持っているが故に
ボールを持ってからプレーが始まっていました。
戸惑わなかった選手たちは
そういった部分に自信を持ててないが故に
接触される前に味方を見つけることだったり
ダイレクトでパスをする習慣が身についていて
ボールに触る前からプレーが始まっていました。
なので、
このゲームで出た良いプレーのほとんどは
戸惑わなかった選手たちによるものでした。
ラスト2ゲームくらいになり
タッチ制限をなくしてフリーにすると
戸惑い6年生たちから一斉に
「 おおお、やった~~~ 」
との歓声が。
たぶん束縛から解き放たれて
自由になれた感じだったんでしょうね。
その後はまたいつものように
ボールを持ってからのプレーになってしまい
でも、戸惑いがなくなった分
すべてのプレーに迫力が生まれたので
力関係は再度逆転
いつも通りとなってしまいました。
自由になるために。
でもそれは
タッチ制限がないからとか
練習試合だからとか、相手のレベル次第とか
そういう条件つきでの自由ではなくて
タッチ制限があってもなくても
どんなステージでの試合であっても
どんなレベルの相手であっても感じられる
そんな「 無条件での自由 」。
タッチ制限で戸惑ってしまった選手は
ボールを持つ前からプレーを始めることで
自分のフィジカルが通用しない相手にも
自由になれることが増えるだろうし
タッチ制限がなくて戸惑ってしまった選手は
ボールを持ってからのプレーを磨くことで
フィジカル的な圧力を感じてしまう相手にも
自由になれることが増えていく。
不安あるところに、自由へのきっかけあり。
“ イニエスタ ” のような自由人になりたいねー。
『 人間は困難に直面するまで
自分の持つ強さに気づかないものなんだ 』