守備にだって。
サッカーの技術やアイデアって
攻撃だけじゃなくて守備にだってあるんだ。
その気づきが
自分にどれだけの勇気を与えてくれたか。
どれだけサッカーの奥深さに気づかせてくれたか。
小学3年生でサッカーに出逢い
FWやMFでゴールやアシストをすることが
サッカーだと思ってやってきた自分が
中学&高校時代はチーム事情により
センターバックをやらされていました。
背は高い方だったけど
ヒョロヒョロなので接触では勝てず
しかも瞬発力だってないので
守りの1対1に対してとにかく苦手意識があって
本当に嫌で嫌でしかたなかったのです。
そんな時代に観ることのできた
ACミランのレジェンドで
元イタリア代表キャプテンでもあった
“ フランコ・バレージ ” のプレー映像。
「 守備 = 強さ 」
だと思っていた当時の自分の固定観念を
見事なまでに壊してくれたのでした。
相手のプレーを読むこと
そこからインターセプトにいくこと
それが出来なかったとしても
優位な状況に持ち込んでいくこと
奪うタイミングを見極めること
身体をどう使って奪うか発想すること
自分だけでなくチームとして奪うこと
そのために全体を声で統率していくこと。
彼のプレーに散りばめられていた
様々な「 守備の技術とアイデア 」に
インスパイアされていっては
少しずつ実践できるようになり
で、どんどんと楽しくなり。
1994年アメリカW杯決勝での
バレージのプレーは心の底から感動したなぁ…
グループリーグ後に手術をして
この決勝戦が復帰戦だったにもかかわらず
最近の選手でいうとやっぱり
チェルシー所属でフランス代表の “ カンテ ” 。
彼の守備の技術とアイデア
さらに「 身体可能性の発揮の仕方 」を観ては
そのスゴサを言語化できないもどかしさと
だからこそのワクワク感に苛まれています。
これは傍から見てるとわかりづらいことですが
守備の技術とアイデアのなかには
「 気配の出し入れ 」もあるんですよね。
インターセプトを狙うときは
マークしてる相手に気づかれないよう気配を消したり
ボールを持っている相手から奪うときや
ミスを誘いたいときは逆に気配をドカンと出したり。
( 例えば、こんな感じ → こちら )
その出し入れに思いっきり落差があったり
いつ出し入れをするかを自然に判断できる選手と
試合でマッチアップすると、厄介も厄介。
中南米の選手たちと試合をすると
ここに秀でた選手がもうワンサカといて
ボールがないところでの
目に見えない戦いの場面が多くなるので
体力的な疲労だけでなく
精神的な消耗がまた激しかったなー。
でもワクワクしちゃうんですけどね
そういう目に見えない「 駆け引き勝負 」は。
いま関わっている中学生たちにも
そんな目に見えない楽しさを
どんどんと発見していってほしいです。
といっても
自分でもまだ気づけていない
サッカーの「 楽しみの扉 」は
じつはまだまだいっぱいあるんだろうから
生きている限りひとつでも多く見つけたーい。
『 サッカーが進歩するのではない。
サッカーをする人間が進歩するのだ 』
メノッティ(元アルゼンチン代表監督)