Football × Journey = Pura Vida!

Pura Vida!とは中米コスタリカの挨拶でよく使われる「素晴らしい人生だよ!」の意味。

恐怖感という種。

 

先週の土曜日と日曜日

5年生を連れて大分県の中津へ。

 

いつもお世話になっている

FCジュニオール 」が主催する

2日間の大会に出場してきました。

 

天然芝のめっちゃいいグラウンドに

いい意味でクセのある参加チーム

中津名物の唐揚げの出店と

総合的に素晴らしい大会でした。

 

初日の予選リーグは

2勝1敗で3チームが並び

大会規定によりまさかの抽選!

 

自分のサッカー人生初の抽選。

2チームが突破、1チームが脱落です。

 

結果は…

 

 

2位で通過!ゆうまナイス~

 

そして2日目の決勝リーグは

山口県大分県の強豪3チームにボコられ

上位入賞とはなりませんでした。

 

でも、ほんと有意義な遠征に!

 

特に2日目のボコられ3試合には

今のうちの5年生が

次のステップに行くために必要な

「 恐怖感 」をいっぱい感じられました。

 

2部リーグに降格してしまった後に

ひと学年上相手の大会で下剋上を起こし

 

 

 内容面でも

「 認知 」「 判断 」「 決断 」「 実行 」

のサイクルを伴ったプレーが増えて

チャンスを作り出せるようになっていました。

 

もちろん

上手くいかないプレーの方がまだまだ多いですが

そのミスも、逃げた結果としてのミスから

挑んだ結果としてのミスへと変化しているので

着実に自分の経験値にできていってるなと。

 

そんな絶賛成長中の彼らが

久しぶりに抱いたであろう「 恐怖感 」。

 

ボコられ3試合では

相手のボールを奪いにくるスピード感と強度が高く

それがうちの選手の想像を上回っていたことから

ボールロストをいつも以上に繰り返す展開に。

 

次第に彼らは

ボールだけでなく余裕も奪われていき

見える範囲はすぐ目の前だけになり

そこで徹底抗戦をするだけとなってしまいました。

 

そしてついに

ボールをもってる選手は

相手を観ることと仲間を探すことを

周りの選手はパスを受けることを放棄。

 

これまで感じたことのない相手の圧力に

恐怖感を植えつけられてしまい

「 認知 」が破壊されてしまったのでした。

 

本当に素晴らしい体験!

それは次のステップに上がるための合図だから。

 

自分自身、ブラジルに渡った19歳のとき

サッカー人生で初めて恐怖感を味わいました。

 

プロ選手たちとの紅白戦。

 

味方ディフェンダーから

ボランチの僕にパスが入った瞬間

それまで経験したことのない激しさで身体を当てられ

ボールを奪われてしまいました。

 

で、そのワンプレーで一気に恐怖感に支配され

パスを受けるのが怖くなってしまいました。

 

もちろん何もできないまま紅白戦終了。

 

何もできないというか

失敗すらできないほどに逃げまくって終了。

 

めっちゃ自己嫌悪に陥りました。

 

でもそれから

そんな気持ちを味わいたくない一心で

どうしたらいいのか真剣に考えるようになって

ボールを受ける前に周りを見ておくこと

ダイレクトパスを使うことを覚えていっては

少しずつ余裕も生まれていったのでした。

 

恐怖感が与えてくれた「 考えるきっかけ 」。

 

うちの5年生にも

そんなきっかけをつかんだ選手がひとりいました。

 

サイドバックで出場していたライ。

 

初戦は味方GKがボールを保持しても

パスを受けようとポジションを探すこともなく

大きく蹴ること前提でラインを上げていました。

 

いつもなら真っ先に開いてパスを受けようとするのに。

 

そのことを試合後に指摘して

こういう試合だからこそ勇気をもっていこうぜ

と話しをすると、2試合目からは

積極的にパスを受けてはいいパスを出したり

ドリブルで相手エリアにも侵入していけるように。

 

2か月くらい前までは

自信のなさが表に出まくって

周りに合わせるだけのプレーしかできなかったライが

チームで一番勇気をもってプレーしている

それは彼にとって大きな大きな成長の証でした。

 

今回の恐怖感という種が

5年生たちそれぞれの成長にどうつながっていくのか

楽しみに見守っていこうと思います。

 

お誘いしてくれた浦本さん

どうもどうもありがとうございましたー。

 

 

 『 大事なのは勇気を持つことでした。

   同じようなプレーにチャレンジして

   何度も失敗しています。

   あの時はたまたま成功して

   みんな大喜びしてくれましたけどね。

   ただ、付きまとうリスク

   失敗の可能性を恐れてはいけない 』

    シャビ・アロンソ( 元スペイン代表 )

 

 

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