発見の旅。
りゅうたろうくん、5歳。
「 ボクね、サッカー大好きなんだ。
幼稚園でみんながやってるのを見て
カッコいいなぁと思って始めたの。
すごくすごく楽しいんだぁ 」
そんなキラキラした想いで
「 エリア伊都 U-6 」でサッカーをしている彼は
テレビで「 キャプテン翼 」も見ているようで
この1年くらいでどんどんと上手くなっています。
特に、ドリブル。
翼くんのような華麗さはまだないけれども
目の前の相手を見てかわしていけるようになり
そこからのゴールも奪えるようになってきました。
先週の練習でのこと。
右サイドから斜めにドリブルして
相手ゴールに迫っていくりゅうたろう
相手を2人かわして、いよいよゴール前!
しかし、ゴールには3人の相手DFと
そのすぐ近くには味方も2人いて
シュートを打つには人がいすぎて難しい状況。
さぁ、どうする、キャプテンりゅうたろう!
( キャプテンではないですが )
彼がとった選択はシュート。
緩くてふわっとしたシュートをコーナーに。
ゴーーール!!
「 やったー、ナイスシュート! 」
シュートを決めた子には
そう声をかけてハイタッチをしていて
このときも同じように声をかけて
りゅうたろうがハイタッチに来るのを
その場で待っていたのですが
いつもなら全力で走ってくるところを
ちょっとゆっくりなスピードで
しかも嬉しそうな顔をしていませんでした。
で、何か呟いていました。
ハイタッチをした後に
「 どうしたの? 」と聞いてみると
ビックリする返答が返ってきました。
「 シュートコースが見えたの… 」
信じられない、といった表情で。
なんてスゴイんだ。
まだ5歳でそれを発見できるなんて。
それを言葉にできるなんて。
めちゃくちゃ感動してしまいました。
自分自身で何かを発見したとき
それは自分のものになるんですよね、力強く。
そして同じサッカーだったとしても
これまでとは違った景色を見ることができる。
そして
発見するタイミングは、人それぞれ。
どこで、どう発見するかは
自分もわからないし、周りもわからない。
だからこそ今回
奇跡的な瞬間に立ち会えたこと、ただただ幸せでした。
信じられないといったあの表情、美しかったなぁ。
そのままいってしまえー
キャプテンりゅうたろう物語
つづく
『 発見とは人と同じものを見ながら
人の気づかないものを見つけることである 』
ハンガリーの医学者