Football × Journey = Pura Vida!

Pura Vida!とは中米コスタリカの挨拶でよく使われる「素晴らしい人生だよ!」の意味。

喜びの大会。

 

とんでもなく嬉しい優勝となりました。

それは結果以外の大事な大事なものが得られたから。

 

 

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エリア伊都 」のジュニアユースを連れ

『 2018 GLOBAL ARENA 杯 U-13 』に参加。

 

チームに関わり始めてからのこの半年弱

平日の練習に関してはまだ指導できていないため

( 来月4月からは平日を含めフルで関わります )

試合で求めるチームとしての内容については

とてもザックリとしたものに止め

自分の武器となるプレーを自覚すること

それを試合でどう出していくのかをイメージすること

を中心に、一人ひとりにアプローチしてきました。

 

今大会も、そこを主に伝えて。

 

 

 ●「 予選 」

   vs TINO(福岡) 5対1
   vs グローバル(福岡) 1対0

 

 ●「 準決勝 」

   vs ブリストル(長崎) 5対1

 

 ●「 決勝 」

   vs エストレーベ(佐賀) 3対1

 

 

様々な経験ができた4試合となりました。

 

特に予選グループの2試合目

引き分けでは2位になってしまうため

1位になるには勝つしかない状況での試合。

 

個々としても、チームとしても

状況判断の部分でうちの数段上を行く相手に

前半の15分間くらいは

一方的に支配される展開だったのですが

途中からそれを分断できるようになり

チャンスも作れるようになり。

 

次第に一人ひとりのパッションが爆発して

野性が全開になっていっていき

何の迷いもなくなったことで自然と

個々の武器も出せるようになっていき

チームとしてもゾーンのような領域に突入。

 

で、ショートカウンターから先制点をゲット。

 

ただ、あまりにアグレッシブすぎる戦いのため

運動量的な負担がものすごく、後半どうなるかなと。

 

でも結局、最後までそれをやり切り、1対0で勝利。

 

めっちゃ感動しました

こいつらマジでスゴイな…って。

 

これまでの指導者人生で考えても

個人としてチームとして

あそこまで突き抜けた試合は

そうなかったと思います。

 

夏くらいに

「 大人になってから学ぶサッカーの本質とは 」

という大人気サッカーブログが

エリア伊都での僕の指導を取り上げてくれたとき

こんなことを話していたのですが

それが少し実現できたゲームになったのが嬉しい…

 

 

 

 〈 自分自身を解放すること 〉

 

  様々な環境を経験していくなかで

  気づいたらそれが

  僕のサッカー人生でのテーマになっていました。

 

  一番大きな影響を与えたのは

  ブラジルとコスタリカでの経験。

 

  日本では体験したことも見たこともないほどの

  とんでもなく激しい球際の戦いが

  練習から当たり前に繰り広げられていて

  しかもその熱いバトルだけではなくて

  どうやって相手の裏をかいてやろうか

  という遊び心から生まれる駆け引きも

  あちこちで発生していて。

 

  そのとき

  サッカー人生で初めて怖さを感じたんです。

 

  それは

  失敗したら怒られるとかの

  外圧による怖さではなくて

  「 隙を見せたらやられる 」という

  内側から湧き上がってきた恐怖感。

 

  剣道や柔道やボクシングで

  相手と向き合ったときの感覚に

  近いのかもしれません。

 

  ただそんな怖さがあった反面

  ワクワクした気持ちも湧き上がっていました。

 

  言い方は変ですけど「 命を使ってる!」って。

 

  で、そのとき、自分も周りも

  「 動物みたい 」って思ったんです。

 

  頭で動いてるというより

  感覚に動かされてるというか

  身体が自然と反応しているというか。

 

  人間がもともと持っているはずの「 野性 」が

  思いっきり解放されていました。

 

  だから自然と、ごく自然と

  すべてのプレーに感情が込められていたし

  動きにはダイナミズムがあって、

  力強くもあった。

 

  しかもその中には、

  繊細さとしなやかさだってあった。

 

  野性の窓が開いてることで

  その選手が持っている

  ありとあらゆる能力が総動員されて

  ( もちろん知性も含めて )

  プレーとして表現されているように感じました。

 

  じゃあ、どうやったら日本で、

  子供たちの野性を解放できるんだろう?

 

  それが指導をする上での

  大きな問いになっていきました。

 

  「 それをやっちゃダメだろ 」「 こうしろよ 」

  という禁止や命令が溢れすぎてる今の日本では

  小さい頃は全開だった子供たちの野性の窓が

  残念ながら閉じられていることが多いと思います。

 

  で、頭が主役になっていき

  考え過ぎてしまうことで

  知らないうちにその窓に

  ロックまでかけてしまっている。

 

  だから日本で指導する場合にはまず

  そのロックを解いたり、窓を開けることが

  必要になるなぁと思っています。

 

  自分が発想したことを素直にやってみる、

  そんな自分事だと

  感じられる体験を重ねていくこと。

 

  成功や失敗そのものではなくて

  そこで生まれる自信や発見やエネルギーが

  窓を開けていくのに必要な

  安心感や勇気につながっていくはずだから。

 

  そうして「 自分自身を解放すること 」が

  できるようになっていったら人間として

  そして選手としての個性もまた

  自然と立ち上がっていくんだと思います。

 

  ボールを扱うこと。

  相手と駆け引きすること。

  自分の武器で表現すること。

 

  そして、自分自身を解放すること。

 

  ジュニアユースの3年間で

  そのことに大きな喜びを

  感じられるようになっていってほしいです。

 

  で、そんな自分で

  ユース年代のサッカーに

  思いっきりチャレンジしていってほしいです。

 

 

 

 

 

 

あまりに大胆なゲーム過ぎて

「 状況を観て判断を変えていく 」

「 相手の逆をとっていく 」

というような細やかさの部分に関しては

まだまだ全然だったのですが

それを支えるであろう

「 野性 」を全開にできたことは

今の彼らにとっては

本当に大きな大きな経験となりました。

 

やった、一歩進んだ。

 

 

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その試合が終わった後の中学生たちはみんな

笑いが止まらず、喋りも止まらず、な大興奮状態。

 

 

 「 いやー、ほんと嬉しい!!

   なんかもう優勝したみたいー!!

   それぐらい嬉しいんですよね!!! 」

 

 

きっと、その喜びには

追い込まれた試合で勝ったという達成感以外に

自分を解放できた充足感のようなものも

多く混じっていたんだと思います。

 

成長することの喜びを

もっともっと感じさせてあげたいなぁ。

 

そう、「 エリア伊都 ジュニアユース 」

フェイスブックページを立ち上げました。

 

チームの活動についてはもちろん

僕が感じるサッカーの面白あれこれなんかも

発信していこうと思っているので

ぜひぜひ「 いいね 」をお願いしますー!

 

 

 

 

さあ、また次に成長に向かって。

 

 

 『 子供は自分にはそれができるとわかった瞬間

   そこに向けて猛然と努力し

   目標に向かっていくことができる 』

       ジャン・クロード・ラファルグ

    (フランス国立サッカー学院ディレクター)

 

 

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