おしごと博覧会。
僕が大好きな作家のひとり、
ブラジル人作家の
“ パウロ・コエーリョ ” が
子どもについてこんな言葉を。
「 子どもは常に三つのことを
大人に教えることができます。
理由なしに幸せでいること、
何かでいつも忙しいこと、
自分の望むものを全力で要求する
方法を知っていること、の三つです 」
それを深く深く実感できた一日でした。
子どもをもつ3人のお母さんが企画したイベント
糸島の二丈深江で開催された『 おしごと博覧会 』。
様々な職種の大人の話しやワークショップから
「 はたらく 」ということに触れてみようという趣旨で
僕はその講師のひとりとして参加させてもらいました。
海沿いにある「 深江観光ホテル 」の
芝生広場が会場だったのですが、
台風の影響による大雨で残念ながら室内での開催に。
ただ、ここがまた良かったー!!
ホテルの敷地内にある海の家で、
オーシャンビューの解放感いっぱいな空間でした。
10時から16時まで様々なワークショップが行われ、
お昼時には「 劇団AFRICA 」によるライブも。
子どもたちも参加していて、
みんなが自由を感じられる本当に素敵なライブ、
ちょっと泣きそうになっちゃいました。
前日から降り続いていた雨が開催直前に見事にやみ、
しかも芝生広場の一角はまさかの乾いた状態で
芝生も綺麗でボールを蹴るにはうってつけの場所、
僕のワークショップはそこでやることにしました。
が、
なんか引っかかるものがあって、
周辺の場所を歩きながらずっと考えていました。
そして場所を変更、
すぐ隣にあった松林でやることに決めました。
地面は平らに整ってないうえに
足首は軽く埋まるくらいの草が生えていたり、
枯葉や折れた枝などがあちこちに落ちていていたり、
という、整っていないことが満載な場所。
まずは、
松の木と木のあいだをゴールに見立ててシュートを。
決まったら次は、あいだの狭い松の木を選んだり、
角度的にちょっと難しい場所や
折れた枝がいい感じに邪魔をする場所を
スタートポジションにしたり。
( 枝を退かすことはもちろんNG )
その後は、2チームに分かれ、
ゴールとなる松の木をそれぞれに選んでもらい試合を。
子どもvs僕になった回では
僕が目指すゴールを彼らに決めてもらったのですが、
一本の松の木の4メートル上くらいで
Y字に分かれてるあいだをゴールに指定・・・
吹っかけられたケンカは買わないとということで
本気に本気を出して決めてやりましたがっ(笑)
でも子どもたちって、やっぱスゴイですよね、
どうやったら上手くいくか自分で考えますからね。
落ちてる枝に当たらないような
浮いたボールの蹴り方を自然に想像したり、
相手が勢いよくボールを取りに来たら
松の木をあいだに挟んで相手の動きを止めたり。
綺麗に整った芝生じゃなくて、
中南米ストリート的な松林を選んで本当によかったー
僕が今回、
元サッカー選手、現サッカーコーチの講師として
このイベントで伝えられたらなと思ったことは、
「 無我夢中に楽しめることが何より最強!! 」
ということで、それを言葉でなく、
「 姿勢 」で伝えられたらなということでした。
選手としては実際にそうプレーすることで、
コーチとしてはそういう空気感が生まれるような
子どもたちへのアプローチをすることで。
それが「 種 」となって
みんなの身体や心に残っていってくれて
で、たとえサッカーじゃなくても
「 大好きでたまらないもの 」を見つけたときに
躊躇うことなく無我夢中になっていってくれたら
そんなウレシイことはないなぁと。
( それがサッカーだったら泣いちゃうけど )
大好きでたまらないものとの出逢いって
本当に「 奇跡 」だと思うから。
夕方になり
全3回のワークショップが終わると
参加してくれた子どもたちから
「 ねー、またサッカーやろーよー 」
というお誘いが。
体調不良もあり
すでにヘロヘロだったけど、
これは当然やるしかないっしょと
みんなでまたボールを蹴り始めました。
するとそれを周りで見ていた
ワークショップには参加してなかった子たちが
「 ボクもやりたーい、いーれーてー 」
と次々に加わってきて、気づけばえらい人数に。
とんでもなく幸せな風景だったなぁ・・・
しかも終わると、
サッカーをほとんどやったことのなかったという
内気な男の子が近づいてきて、小さな声で、
「 サッカー楽しかったぁ・・・ 」
おじさんを泣かせるんじゃないーーーーー
この「 おしごと博覧会 」、
子どもたちのそのままの笑顔がいっぱいの
本当に素敵なイベントでした。
糸島がさらにさらに好きになっちゃいました。
主催メンバーの方々、
お誘いどうもどうもありがとうございました!
笑うことから始めようー
『 ひとつだけ忘れないでほしい。
あなた方はみんな、
自分で思っているよりも、
ずっとすばらしいということを 』
パウロ・コエーリョ( 作家 )