思い思いの時間。
練習会場に到着すると、
すでにかなり多くのキッズたちが。
みんな思い思いに
好きな時間を過ごしていました。
ゴールに向かって
シュートを打つ子&GKをする子。
リフティングをしてる子。
ボールの取り合いをしてる子。
なかには、こんな子たちも。
涼しい場所を見つけたネコか(笑)
でも狭い場所にみんなで入って
話しをするのってなぜか楽しいんですよね。
男子特有かもしれないですが・・・
練習が始まる前や
終わってからの「 思い思いの時間 」。
そこには、指導者にとって、
たくさんのヒントが転がっているんですよね。
子供たちの内面を感じ取るためのヒントが。
そこでもボールに触れていたら
サッカーに対しての想いが募ってるのかなとか、
そこで1対1のボールの取り合いをしてたら
ドリブルで相手をかわすことが今は楽しいのかなとか、
ボールを蹴ってなかったら
今はサッカー熱が下がってるのかなとか、
ずっとひとりでいるから
周りのメンバーと何かあったのかなとか。
東京で高校生を教えていたとき、
週末で時間に余裕があるときなんかは、
全体練習を早めに切りあげて
僕はすぐにグラウンドから立ち去っていました。
そして、
ちょっと離れた2階にある体育教官室の前から
グラウンドをボーっと眺めていました。
高校生にもなると指導者の前では
しっかりとした自分を
見せがちになってしまうので
あえてその場から離れることで
見えてくる「 素 」の部分は
彼らにアプローチするうえでの
大きなヒントになりました。
あ、そうだ、
この日の練習前には
こんなこともあったんだ。
会場に着いてすぐ、
帽子をかぶった小学1年生が
こちらへとやって来ました。
「 有坂コーチ、こんにちは~ 」
ニコニコと
手を差し出してきたので
握手でもするのかと思いきや、
手のひらの上には何やら物体が。
「 ほら、見て、僕が捕ったセミ。
足がバタバタしてるから
まだ生きてるんだけど、
もう飛べなくなってしまったんよね。
でもね、僕がね、
羽をキレイにしてあげたけん 」
うん、いいぞ、キッズたちよ。
『 そこに子供がいる限り希望はある 』
谷内六郎( 絵本作家 )