Football × Journey = Pura Vida!

Pura Vida!とは中米コスタリカの挨拶でよく使われる「素晴らしい人生だよ!」の意味。

暴れん坊たち。

 

1か月ほど前から
糸島で活動をしているクラブチーム
「 エリア伊都 」でもコーチを始めました。
 
幼稚園生、小学生、ジュニアユース
とカテゴリーが分かれているのですが、
今のところは様々なカテゴリーに
関わっています。
 
昨日は、
8歳、9歳、10歳の子たちの練習試合へ。
初めて見た彼らの対外試合でした。
 
心のおもむくまま思いっきりプレーして、
ゴールが決まったらみんなで大喜びして、
ボールが顔に当たったら泣いちゃったりして。
 
雄大な山が見渡せるグラウンドには
たくさんの「 感情 」が渦巻いていました。
 
特に、10歳チームの試合。
子供らしいやんちゃ精神を持ち合わせた、
技術的にもやれる子たちの多いこのチームは
同じチームと3試合をやって、見事に全敗。
 
しかもすべての試合を通して、
先制点を取られてはイライラして、
そこから味方のミスに対しての
文句オンパレードで
自滅していくというパターンでした。
 
その姿を見ながら、
昔の自分を思い出していました。
 
 
 
練馬区立光が丘第四中サッカー部に入って
半年後くらいの僕は先輩の試合に
出させてもらっていたこともあって
同年代の中ではやれるという自信があり、
( なんてちっちゃい自信… )
もっと上手くなりたい、
もっと勝ちたいという欲求も強く、
同じ学年の仲間のミスに対しては
文句を言いまくりでした。
 
どんな小さなミスに対しても文句を繰り出し、
でも自分のミスに対しては
厳しく問い詰めることはなく。
なので、プレーにはまったく
安定感がありませんでした。
 
そんなある日の練習後、
プレーヤーとしても人間としても尊敬していた
ひとつ上のキャプテン
“ 太田先輩 ” が話しかけてきました。
 
 
 「 テツに言われる文句にビビって
   みんなミスしちゃってるんだと思うよ 」
 
 
説教風な言い方ではなく、
とても自然にサラリと。
自分のなかでも自然に
ストンと落ちるものがありました。
 
 
 「 あ、そうだ、ほんとその通りだ 」
 
 
それからはイライラした気持ちを
少しずつコントロールするように
なっていきました。
 
言ってくれた相手が
心から尊敬する人だったから、
そして、説き伏せようとではなくて
気づかせてくれたから、
当時の面倒くさかった自分でも
あんなスムーズに
受け入れられたんだと思います。
 
コーチを始めた20歳の頃からは、
年に何回かこのときのことを思い出すんです。
で、いつの間にか自問自答してるんです。
 
自分は今、
選手たちが耳を傾けたいと思う存在で
いられてるんだろうか。
選手たちの意思を無視して
力ずくで納得させようとしてないだろうか。
 
まぁ、きっと、
一生続く自問自答なんだとは思いますが。
 
 
 
10歳チームの子たちが、
イライラして、爆発して、
自滅していったこと。

そのこと自体はもちろん
ポジティブなものではないけども、
反面それだけの高いエネルギーが
湧き出してるってことだから、
それに対して簡単に蓋をしにはいかずに、
一線を越えるギリギリまでか、
ちょっと越えるまでは
解放させておきたいです。
 
そこで初めて
「 自分の際 」 を感じられるんだろうから。
 
で、たぶんそれが
 「 己を知る 」 ってことに
繋がっているんじゃないかなぁ。
 
暴れちゃおうぜ、キッズたち。
 
子供たちは、
特にサッカーやる子供たちは、
やんちゃなくらいがちょうどいいー
 
 
 『 才能はたいていの人が
          持っているんだけど
     才能のあるなしじゃなくて、
     それを発揮するエネルギーが
          あるかどうかです 』
            宮崎駿( 映画監督 )
 

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